論点、争点、キーポイント(結審に向けて 22)
踏まれても立つ!! 連帯の意気高く!!
~不当判決(地裁民事19部)を超えて、共に闘う皆さまへ~
踏まれても立つ!! 連帯の意気高く!!
~不当判決(地裁民事19部)を超えて、共に闘う皆さまへ~
東京「君が代」裁判第2次訴訟に対して下された判決文(青野裁判長)を読んだ。この150ページ余りの文章は単純だ。その体裁は、ごまかしの「公平性」を装う。前半の争点部分は形式的に原告・被告の主張を並列し、「争点に対する判断」部分でも一つ一つ原告の論旨を否定していく。その論拠は、都教委(被告)への追従と最高裁小法廷判決のコピーである。「慣例上の儀礼的所作」「秩序の確保」「円滑な進行」によって、「10・23通達」「職務命令」は合憲合法であるという。そして、国―行政―校長の縦ルートの秩序を守り抜こうとする堅固な意志を示す。
また、裁量権問題でも原告の不起立・不斉唱・不伴奏に対してひたすら悪意に満ちた評価を並べている。3・10大橋判決(戒告処分取消)と3・25加藤判決(停職処分是認)の違いの根拠もまたこの評価にある。私もこの間このような裁判官に向かって語ってきたかと思うと愕然とする。しかしやはり現実から出発しなければならない。もう一度この判決が被処分者(原告)の行動をどう見ているかを確認しておきたい。これからの闘いへの連帯と共同のために。
“判決は不起立・不斉唱・不伴奏をどう見たか”
~処分は裁量権を逸脱、濫用したものではないとする理由~
判決文(争点に対する判断)から
「児童・生徒に範を示すべき立場にある教職員」
「上司の職務上の命令違反にあたり、地公法32条違反」
「教職員の職の信用を傷つける行為」「教職員全体の不名誉となる行為」「地公法33条違反」
「重要な職務命令に違反するという重大な非違行為」
「教育上好ましくない」
「職務命令を公然と無視したという看過できない非違行為」
「生徒や保護者が参列し、厳粛かつ清新な雰囲気で挙行されるべき卒業式等の場面において公然とされた」
「卒業式等の進行自体に具体的な支障がなかったとしても、本件不起立等を軽微な非違行為であるということはできない」
「不起立が懲戒処分の対象となることを十分認識していたにもかかわらず、同種の非違行為である本件不起立をあえて繰り返したと評価される」
「減給処分10分の1・1月を科したことが社会通念上著しく妥当を欠くとまではいい難い」
「教職員として学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき立場にあるにもかかわらず、学校行事である卒業式等において公然と職務命令違反行為である本件不起立等を行った」
「4度にわたって同種の職務命令違反を繰り返すということは通常想定し難い事態であり、同原告の本件不起立は確信的な職務命令違反行為である」
不当処分撤回へ
ここには“正しい教育をしたいという真摯な動機”等の評価はどこにもない。それ以前に聞く耳を持たないというかたくなな姿勢である。とりわけ、一貫した行動をしたものは“確信犯”として累積加重処分が当然とされている。この間の最高裁判決は戒告処分を是認したが、地裁民事19部は戒告・減給・停職処分の全てを妥当とし、裁量権の逸脱、濫用はないとした。この不当判決を許さない2次訴訟原告、そして民事19部で闘う皆さまと固く連帯して進んでいきたい。裁判官に対して、市民に対して粘り強く訴えていくことが大切だ。
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予定:「日の丸・君が代」全国学習・交流集会
8月13日(土)9:30~ (12日に諸行動・交流会)
<場所> 社会文化会館(地下鉄永田町)
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停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長?
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述
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