証人尋問に向けて(一)
口頭弁論(証人尋問)の日程も決まり地裁での審理も山場を迎えました。これからシリーズで、何を明らかにしたいかを述べます。皆様のアドバイスを。
ささやかな誇りと屈辱を胸に
私の5回の不起立・不斉唱は、自らの思想・良心の自由を保持すると共に、生徒への教育実践であることはこれまでも述べてきたところです。夜間中学は、外国にルーツをもつ生徒が80%以上を占めています。(東京都夜間中学校研究会 2010.10.1調査)そこでの教育は戦争責任や友好関係など直接に国際性をもっています。一人でも、一瞬でもいい、私の不起立を感知し心の奥に留め、いつか考える材料としてくれれば一人の教員として本望です。ふらふらしながらもなんとかそのような可能性を残せたことは私のささやかな誇りです。
次に屈辱について述べたい。一回の懲戒処分に至るには3回の事情聴取が課され一段一段上って行くのです。合計12回の事情聴取を全て受けてきました。不起立当日の夜に校長の事情聴取を受け、翌日は八王子市教委へ行きます。浅川の土手を自転車で学校から市役所に向かいます。3月も20日ともなると八王子の桜もほころび、水面にはカモのつがいが戯れています。やがて見えてくる市役所の建物は屋上に掲揚台があり、黒々としてまるで絞首台のようです。
次の日は、都教委の事情聴取です。新宿駅からスケイプゴートのようにとぼとぼ歩いて行くと、あの二つの角のような都庁第1庁舎が見えてきます。私には高々とそびえるギロチンのように感じられます。都教委の事情聴取には介添人のように校長と市教委指導主事がついて来ます。
こうして処分が発令され、7月にはサディスティクな服務事故再発防止研修が行われます。水道橋界隈では「サイボーグ研修」とささやかれています。研修に名を借りた思想改造の強要だからです。
この一連の強制は全て校長の職務命令によって執行されます。次回はこの問題が学校現場の分裂を引き起こしていることについて展開します。
口頭弁論4/28(木)13時30分 地裁527号
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