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2010年11月2日火曜日

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第14号)

それでも、そして学校現場への強制・統制は進む

 尖閣列島(釣魚島)問題をきっかけに、安倍政権時代にもまさる「国益」優先ナショナリズムと排外主義の横行が見られる。政府も政党もこぞって国民の愛国主義をあおっている。「尖閣に領土問題はない」とは、かの「蒋介石政権を相手にせず」を想起させ、もはや実力(武力)行使しかないところに踏み込む危険さえ感じる。その領有の根拠が日清戦争(甲午戦争)中の1895年1月の「内閣決定による先占」だという。再考を要する。
 さて、06教育基本法の実働化はいよいよ新学習指導要領の実施へと進む。道徳教育への導入では「小学校新教科書の仰天内容」(俵義文『週刊金曜日第820号』)参照。「日の丸・君が代」では文科省の『08解説』で「社会科における指導などとの関連を図り」として、「国際的な儀礼」が強調されている。校内の職階制と共に、教育内容への介入が本格化する。

2011'めぐりくる春'へ向けて

 2003「10・23通達」から8回目の卒業式・入学式を迎えることになる。先日の全国原告団学習・交流集会では、各地の緊迫した情況の中で「戦術転換をして不起立行動を中止するという決定をした」という報告も出された。また、北海道では「いろいろな考え方があることを子どもたちに知らせたい」として入学式で不起立を貫いた教員が「見せしめ」処分された。正に一人の不起立が、一律起立・斉唱の国家忠誠表明強制に風穴を開ける。
 来春の情況は特別な意味を持つ。簡単にその課題を列挙する。
  1. 学校現場で不起立・不斉唱・不伴奏を含む多様な取り組みを強化する。
  2. 裁判では、広範な世論の力を背景として強制を止める判決を勝ち取る。
  3. 都知事選をはじめとする地方選で、「日の丸・君が代」強制に批判的な勢力の前進を図る。
 私たちの運動の基本は学校現場であり、懲戒処分・分限処分の攻撃にさらされている教職員の皆さんと固く連帯して進んでいきたい。

 第4回口頭弁論 (12)月(2)日(木)(16:30~)地裁527号
  *裁判所より'10停職処分の併合通知があり、計4件の累積加重処分が審理対象となります。誰を証人採用するかが決定される見込みです。

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