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2010年6月2日水曜日

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(創刊号)

第1回口頭弁論(5/17) 報告

 東京地裁民事19部527号法廷で、原告本人の意見陳述が行われました。その要旨は次のようです。

A:私の思想形成

 中国東北部「満州」からの引き揚げ家族の中で、反発・反戦から不再戦の考えをもつに至った経過、「日の丸・君が代」強制が原告の思想・良心の自由を侵害することの根本的批判が示されました。

B:教育現場での経験

 33年間の教員生活最後の1日は停職処分、つまり、都教委から見れば"不適格教員"とされましたが、特に17年間の夜間中学勤務においては、中国やベトナムなどの生徒から戦争責任、戦後責任を追及され、日本の教員の姿勢を糾されたことを述べました。

C:「10.23通達」以後の不起立・不斉唱と処分の経過

 7回の卒業式において、当初2回は不起立・不斉唱できなかったこと、その後5回の行動で、本件事案3回(07.08.09)を含む4回の累積加重処分を受けてきたことが報告されました。

D:不起立・不斉唱の意義

 強制下で、限定され抑圧された教授の自由を発揮して、生徒の学習権を保障するためには、不起立・不斉唱により多様な考え・行動が可能なことを提示するしかなかったのです。つまり、不起立・不斉唱は公務としての教育の自由に基づく教育実践であり、都教委の処分はそれに対する弾圧であり決して許すことはできません。
 この裁判が、強制・処分に対する憲法判断の判決を出すことを強く要求します。

 この裁判は、累積加重処分取消と人事委の不当裁決取消の2つの事案が並行して進められます。皆さまのご協力により傍聴席は満席にもかかわらず、都教委は出席せずその対応は第2回目以後に持ち越されました。
 また、多くの方から傍聴しての感想・意見が寄せられました。民事19部は関連の訴訟が多く進行しています。私たちの裁判がよい影響を及ぼすことが期待されます。

第2回口頭弁論 7/12(月)10:30~ 527号
次回も、多くの方の傍聴をお願いします。